会津西山温泉 下の湯

訪れたのは雪の深い冬。滝之湯手前の細い雪道がある。

本当にこんな所を入っていって大丈夫なのかと思いつつ進むと200mほどで川の下流に出た。

吊り橋を渡ると小さな温泉旅館下の湯はある。

橋を渡るロケーションと小さなひなびた宿が新潟県の渓泉荘のイメージとかぶる。

   

玄関を開けるとすぐに居間になっていておばあちゃんがいた。

入浴料400円。廊下の突き当たりに風呂はある。


源泉は一度小さな升に流れるが、

そこには湯の華がひらひら浮かんでいる。

 

お風呂は2槽になっていて片方に源泉が投入。

そこからあふれた湯がもう片方に入ってくるしくみ。

 

お湯が入る浴槽の底には大量の湯の華沈殿。

とりあえず源泉投入の浴槽に入ろうと思ったら熱湯だ。確実に50℃以上ある。

湯口にコップがあったので飲んでみるとしょっぱい。お茶として飲むのにちょうど良い温度だ。

不思議なことに熱いお湯は少し白濁というか濁った色だが、ぬるい方は透明だ。

浴室には蛇口も何もない。あるのは湯口だけなので水でさますことはできない。

昭和26年の分析表があり、それによると源泉は下の湯で70℃、浴槽温度44℃となっているが44℃の訳がない。

ぬるい湯船からお湯をじゃんじゃん熱い方にいれてようやく30秒ほど浸かることができた。

窓を開けると川が眺められる

 

風呂から上がってばあちゃんと話をすると、

水がないから熱い方は入れるわけない、

ぬるい方に入るんだよだって。

確かにぬるい方の浴槽は44℃ぐらいだったな。

 

熱い方の湯にはほとんどつかれなかったが、

本来の浴槽では気持ちよく湯につかることができ

体はポカポカでした。